文字を文字として
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久しぶりにまとまった時間がとれたので、ゆったりとした気持ちで朝の読書。
一行目、

『アルトサックスの奏者がステージにあがって、
アンヌの歌声とセッションをはじめた。笑』

読み終えて、瞬時に走ったかすかな”違和感”。
頭の中、何かが噛み合っていない気がして、そのまましばし、行間に捕まえられる。

-いったい、この文章のどこが、”可笑しさ”を誘うと言うの?

少なくとも、この時の私は、はっきりと、そのように捉えてしまっていたのだった。

『笑』で途切れた文章は、二行目にかけてこう続く。
『・・・顔で目を見交わし、そして前を向くと瞳を閉じて、・・・』

そう、つまり、一行目の『笑』は、二行目の『笑顔』へと続いていたのだ。

ジャリっとしたものを噛んでしまった気分。
全身が、薄ら寒い感覚に、さーっと包まれる。

文末の『笑』の文字を見るやいなや、私の脳内の言語野付近は、
それを、「ね?おかしいでしょう?」、「あなたも、笑えるでしょう?」と言った、
”雰囲記号”へと変換してしまったのだ。

私は、毒されている。
文字を記号に無意識に変換してしまうことに。
そこに、何ら、違和感を覚えなくなっている。

最初の”違和感”は、今は、ショックと言う真逆の”違和感”となって、
私の元へ痛烈に戻った。

まだ、手遅れじゃないかしら。
”文字”をちゃんと”文字”として捉える、自分を取り戻すこと。
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by hatsukoizitensha | 2014-03-09 13:03 | 気づき
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